2016/09/29 23:34

みなさんこんにちは。

古来から日本人の生活文化に密接してきた植物である、竹や麻で物作りをしている工房ametutiのアキラです。

今日は編組の中の網代編みについて書いていこうと思います。

網代編みとは、ヒゴとヒゴを90度に交差し、3本とんで3本すくいを交互にし目を詰め編んでいく技法であり、とび数、すくい数の変化で模様や文字が表現できます。


編み始めの写真です。これから、地道に編んでいきます。

製作過程は飛ばして、完成写真です。

まずは、桝網代。

青竹桝網代編み・小です。
青竹のしっとりとした質感で、手触りが良いです。




交色桝網代編み漆仕上げのバッグです。
ヒゴを染め交色にすることで桝柄を目立たせています。




染色黒、漆仕上げ。
漆塗り独特の光沢感があります。




次は、三本寄せ網代編みです。これは、細いヒゴを三本寄せて網代編みで製作しています。
二本寄せでも四本寄せでも製作できますが、三位一体の思いを込めて三本寄せにて製作しています。
さらに、ヒゴを細くする事によって背の部分の動きがスムーズになり折れにくくなっていると思います。


青竹三本寄せの接写です。
しっとりした質感がわかっていただけるでしょうか。




三本寄せ交色漆仕上げ財布・大と小です。



左側はヒゴを一本変え、右側は二本ヒゴを変え製作しています。
今後染色の幅を広げることにより、本数や色の変化で様々な模様が出来ることがわかります。
いずれは、お客様自身で色のデザインをしていただき、オリジナル品を注文してもらい製作できれば楽しいのではないかと思っています。



そして、波網代のバッグです。

幅の異なるヒゴを一定の順に使って編み、波柄を描いています。







こちらはの写真は、ずいぶん前の受け仕事で製作していたバッグ本体と花籠です。
左側二つがバッグ、右側は花籠です。
一番左側のバッグは高級品です。ヒゴの厚みをかなり薄くして製作しています。
網代編みはヒゴの厚みが違うと質感がかなり違ってきます。薄い網代用のヒゴを作るのには技術が必要です。



底を網代で編み、角の部分で起し編み上げています。
さらに角の部分は藤を使いかがっています。
いずれこのタイプのバッグもまた製作していこうと思っています。



最後に、今までで自分の製作した中で一番細かい網代編みです。
昔作られた花籠を乗せる御所車の車輪中心部のパーツを複製したものです。



中心部に桝網代が見えます。
製作にはかなり苦労しました。
昔の人は細かい仕事のし過ぎです。笑


さらに、内側にも網代編みが仕込んでありました。笑
五百円玉と比べて大きさがわかると思います。

以上、網代編みでした。